天然リノリウム

自然素材のリノリウム

無添加住宅の床にとってもマッチする天然リノリウムは、化学化合物を使用していないのでそこに住む人達に健康的な生活をお約束するでしょう。 主な原材料は松樹脂や亜麻仁油で、完成した天然リノリウム製の床の98%が自然素材で構成されているという驚きの数値です。 もうほとんどが自然素材なわけですから、趣のある木造住宅や自然素材の家との称号を得たい住宅にピッタリの建材でしょう。 さすがに100%自然素材にはできなかったようですが、それは床として加工するためにはその他の2%が必要だったんだろうな、と推測します。 「どうしても100%じゃなきゃイヤだ、それ以外は絶対に認めないからね」と文句を言う頑固者は納得しないかもしれませんが、 床材としての性能を上げるには不可欠な要素なのでしょうから良しとして下さい。 98%でも充分な割合だと思いますし、人によっては「それはもう100%と表現してもいいんじゃないの?」と助け舟を出してくれそうなレベルですし、 四捨五入をすれば100%になるのですからいいじゃないですか。 十の位を四捨五入するようなセコイ真似をしなくても、1の位を四捨五入するだけであっという間に100%になってしまうのですから 約100%でおっけーでしょう。 デザイン性の高い住宅にはあまり似合いませんが、無添加住宅のような天然さを売りにする建物、健康を考えている施設によく用いられているようです。

病院や学校にマッチ

天然リノリウムの床は衛生面で優れており、一般の住宅だけではなく病院や学校にも使用されているとても信頼度の高い床材です。 抗菌性能が高いので清潔で衛生に気を使う施設には最適で、これは小さなお子さんのいる家庭にも向いていると言えるでしょう。 病院へ行って「これが天然リノリウムなのか、健康的な色をしているね」と思うことはありませんが、 細菌が滞在しにくい材質なので医療に関わる施設には積極的に採用されていることからも、 家族の健康を願うのなら天然リノリウムを使うべきだと設計士も助言してくれるでしょう。 また耐久性も高く、なかなか破損しないので新築時に天然リノリウムを導入したらリフォームで床を張り替える必要はしばらくないのも嬉しいところです。 いかに素晴らしく高性能な建材でも耐久性能が劣っていたら使い勝手は悪く、維持するためのコストも年々膨らんでしまいます。 毎年のように床をリフォームする、なんて人はいないでしょうが5年おきでもかなり面倒ですし、 可能なら新築時の床のまま30年でも50年でも使えたらいいな、と考えているのではないでしょうか。 他の床材よりも耐用年数の長い天然リノリウムならその希望を叶えてくれるかもしれませんし、 少なくとも他の床材よりはリフォームを施す必要に迫られる回数は少なくなると見込まれます。 頑丈で清潔、これはなかなかポイントが高いのではないでしょうか。

天然リノリウムの臭い

病院での需要が高い床材の天然リノリウムは全くの無臭ではありません。 やや油っぽいリノリウム臭がするので、ベテランなら「これは近くに天然リノリウムを使った床がありそうだ」と察知することも容易いでしょう。 鼻の効く人なら簡単にリノリウムを嗅ぎ分けることができる位には他の物とは違った臭いを発するので、 この臭いが気になったり苦手な人だと身近な所には使いたがらないかもしれません。 住宅の新築時に建材として天然リノリウムを使用すると10年以上はその臭いとも一緒に生活をすることになるので、 もしも苦手で気分が悪くなるようなら使用はやめたほうがいいでしょう。 物理的に邪魔だとかそういうことはなくても、気に入らない臭いを長時間嗅いでいると精神的に辛い思いをすることになるのです。 そのせいでストレスが溜まって仕事に支障をきたしたり、私生活で判断力が鈍ってとんでもないデザインのお洋服をネットショップで購入して後悔したりと 不運に悩まされることまで考えると、相性の良くない匂いの建材は極力使用を避けるようにしたほうがいいので、 もしも天然リノリウムがどんな物か知らないのならデザイン設計の段階でサンプルの臭いを嗅がせてもらいましょう。 そこで嫌な感じがしなければ選択肢に入れて、もし本能が拒否反応を示したのなら他の建材を探すのが得策です。 天然リノリウムは高性能なのですが臭いが玉に瑕なのでそこだけ注意して下さい。